普段から新品のパソコンなぞ、買わないので知らなかった…。
今、Microsoft officeの2025などの永続版(いわゆるMicrosoft office 365のサブスクではない、買い切り版)がセットになったパソコンを購入しても、CD-ROMや、プロダクトキーの紙は一切、同封されていないんですね。
Microsoftアカウントにプロダクトキーが紐づけられていれば、確かにリカバリーや、ソフトの入れ直しを行った際に、面倒なキーの入力を省くことができるので便利ですが、office付きのパソコンというのは、プロダクトキーと、パソコンが紐づいているものと思っていたので、若干、違和感を感じました。
いつからプロダクトキーが、Microsoftアカウントと紐づいているのかを生成AIに聞いたところ、なんと2013年にはもうすでにそのような仕様になっているとのこと。5~6年前までは、Office付きのパソコンにはプロダクトキーもCD-ROMも入っていた気がします。現在では、CD-ROMや、DVDを読み取る、ドライブ自体搭載していないパソコンの方が多いような気がするので、CD-ROMも不要で、サイトからダウンロードしてくる仕様の方がしっくりくることは理解出来ます。
また、Windows自体も再インストールする作業は通常使用ではやることも少なくなったので、Officeソフト自体も再インストールする必要がないんだろうなぁと思います。
それにしても、箱を開けた瞬間のあの「え、これだけ?」という拍子抜けする感じは、何度経験しても慣れないものです。昔は箱の中にぎっしり詰まったマニュアルの重みを感じて、「よし、これから設定するぞ!」と気合を入れたものですが、今や入っているのはペラ紙一枚と本体だけ。時代の流れとはいえ、少し寂しい気もします。
結局のところ、現代のパソコンにとって一番大切なのは「本体」ではなく、実は「Microsoftアカウント」なんだなと痛感させられます。アカウントさえあれば、どこでも自分の環境が復元できる。それは確かに魔法のように便利ですが、裏を返せばパスワード一つ忘れただけで、せっかく買ったOfficeが「ただの開かない箱」になってしまう怖さもあります。物理的な鍵(プロダクトキー)を握りしめていた頃の方が、ある意味では安心感があったのかもしれません。
また、最近のパソコンにはCDドライブすらついていないのが当たり前になりました。昔、傷がつかないように大事に扱っていたインストールディスクも、今や令和の若者に見せたら「これ何ですか?」と言われてしまいそうです。
こうして「形」がなくなっていくのは、それだけ技術が私たちの生活に溶け込んで、意識しなくても使えるようになった証拠なのでしょう。再インストールなんていう面倒な作業を忘れて、やりたいことにすぐ集中できる。それが今のスタンダードなんですね。次に買い替える頃には、もはや「ソフトを入れる」という感覚すらなくなって、空気に触れるように自然にExcelやWordを使っているのかもしれません。
思えば、昔は新しいパソコンを買うたびに、分厚いマニュアルを片手に半日がかりで「儀式」のようなセットアップをしていたものです。今は電源を入れて、Wi-Fiに繋いで、アカウントでログインすれば、気づけばいつものExcelがそこにあります。この「何もしなくていい感じ」に、ありがたみ半分、手持ち無沙汰半分といったところでしょうか。
でも、形はなくなっても、使い慣れたソフトがそのまま引き継がれる安心感は悪くありません。プロダクトキーの紙をなくして家中をひっくり返して探す、なんていうコントのような苦労も、これからは過去の話になるのでしょう。デジタル化が進んで「モノ」としての手応えは減ってしまいましたが、その分、私たちは「何を作るか」や「どう楽しむか」に時間を使えるようになったのかもしれません。


